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日別アーカイブ: 2025年10月21日

伏見板金工業のよもやま話~第16回~

皆さんこんにちは!

 

茨城県那珂市を拠点に屋根・外壁・雨樋工事一式、各種板金工事を行っている

株式会社伏見板金工業、更新担当の富山です。

 

 

 

雨樋工事の流れ

― 建物を雨から守る、見えない縁の下の力持ち ―


🔹 雨樋(あまどい)とは?

 

雨樋とは、屋根に降った雨水を集めて地面や排水管へ流すための装置です。
一見地味な存在ですが、建物にとっては欠かせない重要設備。

もし雨樋がなければ、

  • 雨が外壁を伝って汚れが付く

  • 壁面の塗装が早く劣化する

  • 地面がえぐれて基礎が痛む

といったトラブルが起こり、建物の寿命を大きく縮めてしまいます。


🧰 雨樋工事の基本工程

 

① 支持金具(受け金具)の取り付け

 

まず、屋根の軒先に「金具(ハンガー)」を取り付けます。
この金具が雨樋を支える“骨”となるため、
傾き(勾配)と間隔が最も重要です。

  • 標準的な勾配は1/300〜1/500

  • 雨水が自然に流れるよう、水平器で細かく調整

  • 強風・積雪にも耐えられるようビス固定を徹底

金具がズレていると、雨樋がたわんだり、水が溜まったりしてしまいます。


② 軒樋の設置

 

軒先に沿って、横向きに「軒樋(のきどい)」を設置します。
屋根に降った雨を最初に受け止める部分で、
雨量・屋根面積・排水方向を考慮して配置します。

素材には塩ビ(PVC)、ガルバリウム鋼板、銅などがあります。
住宅では軽量で施工性の高い塩ビ製が主流ですが、
デザイン性を重視する店舗では金属製も多く採用されます。


③ 集水器(じゅうすいき)の取り付け

 

軒樋で集めた雨水を縦方向へ導くため、
**集水器(ます)**を設けます。
ここが雨樋全体の“ハブ”の役割を果たし、
ゴミが詰まりやすい箇所でもあるため、設置精度が重要です。

  • 雨水の流れがスムーズになるよう角度を調整

  • 落ち葉防止ネットやメッシュを取り付けることも


④ 縦樋(たてどい)の設置

 

集水器から地面に向けて雨水を流すのが「縦樋」です。
外壁に沿って設置され、建物のデザインに溶け込むよう施工されます。

固定金具で壁面にしっかりと固定し、
地面近くでは排水管や雨水桝へと接続します。
仕上げ時には垂直の美しさと耐久性の両立が求められます。


⑤ 試験・点検

 

すべての取り付けが終わったら、
実際に水を流して「勾配」「漏れ」「詰まり」がないかを確認します。
この最終チェックで施工の良し悪しが決まります。


🧱 雨樋工事のやりがい

 

雨樋工事は、外壁や屋根のように“目立つ仕事”ではありません。
しかし、建物を長持ちさせるための守りの要です。

「きちんと流れる」「水が溜まらない」
それが職人の誇りであり、見えない安心を届ける仕事です。

また、住宅の形状や屋根勾配は一棟ごとに違うため、
現場ごとに考えながら施工する柔軟な対応力が求められます。
経験を積むごとに「勘」と「理論」の両方が磨かれていく奥深い仕事です。


✨ まとめ

 

雨樋工事は、見た目以上に建物の寿命を支える重要な役割を担っています。
適切な勾配・確実な固定・丁寧な仕上げ――
その一つひとつの積み重ねが、雨に強い建物をつくります。

🔹 「目立たないけれど、確かに建物を守っている」
それが、雨樋職人の仕事の誇りです。

 

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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茨城県那珂市を拠点に屋根・外壁・雨樋工事一式、各種板金工事を行っています。

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