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伏見板金工業のよもやま話~第8回~

皆さんこんにちは!

 

茨城県那珂市を拠点に屋根・外壁・雨樋工事一式、各種板金工事を行っている

株式会社伏見板金工業、更新担当の富山です。

 

 

 

板金工事の歴史:家を守る匠の技の歩み

 

 

 

今回は、屋根・外壁・雨樋工事の中でも「板金工事」にスポットを当て、その歴史をたどってみましょう。

板金はまさに“家の皮膚”を形づくる縁の下の力持ち。

日本建築とともにどう発展してきたのか、一般的な市場での例を基に一緒に見ていきましょう。


■ 板金工事とは?

 

まず簡単におさらいすると、「建築板金」とは、金属材料(主に薄い鋼板)を加工して屋根や外壁、雨樋などを施工する仕事です。

たとえば、

  • 金属屋根の施工(瓦棒葺き、立平葺きなど)

  • 外壁の金属サイディング貼り

  • 雨樋や水切り、笠木の設置

  • 換気フードや庇の製作・取付け

などが代表的な仕事内容になります。


■ 板金工事の起源 〜江戸の町に広がる匠の技〜

 

◎ はじまりは銅板細工から

 

日本における板金のルーツは、**江戸時代の「銅板屋根」や「樋細工」**にあります。

寺社仏閣では屋根の棟や鬼飾り、雨樋などに銅板を使う技術が存在し、それを扱う職人が徐々に「板金屋」としての分野を形成していきました。

銅板は腐食しにくく、加工もしやすいため、神社の千木(ちぎ)や屋根の装飾飾り金具として用いられました。

この頃の技術が、現在の建築板金の基礎となったのです。


■ 明治・大正・昭和:トタンの時代へ

 

◎ 近代化と共に「トタン」が普及

 

明治時代になると、ヨーロッパから「トタン(亜鉛めっき鋼板)」が輸入され、日本の建築に革命をもたらします。

軽量・安価・耐久性のあるトタンは、屋根材・外壁材・雨樋材として一気に普及しました。

これにより、木や土を中心とした伝統建築が大きく変化し、「トタン屋根の家」が都市や農村のあちこちに登場します。

昭和初期には、瓦屋根よりも軽く、施工も早いため、特に地方では板金屋が大忙しになりました。


■ 平成以降:ガルバリウム鋼板の登場と進化

 

◎ 材料革命がもたらした精緻な仕事

 

平成になると、さらなる材料革命が訪れます。

それが「ガルバリウム鋼板」。これはアルミ・亜鉛・シリコンを主成分にした合金めっき鋼板で、トタンの3〜6倍の耐久性を持ちつつ、サビにも強く、現代の板金工事の主力材料です。

これにより、今まで以上に長寿命・メンテナンス性に優れた金属外装が可能となり、

  • 立平葺き屋根(雨仕舞に優れる)

  • 金属サイディング外壁(軽量・モダンな意匠)

  • 高機能な雨樋システム(大型樋、積雪対策)

など、施工の幅も大きく広がりました。


■ 伝統と最新技術の融合へ

 

現代では、CAD設計や折り曲げ機などのデジタル技術も導入され、精密でスピーディな施工が可能になっています。

とはいえ、「最終の仕上げは職人の手仕事」——この伝統的な職人気質も、今なお大切に受け継がれています。


■ まとめ:板金工事の歴史は、建物を守る防衛線の進化

 

板金は、雨・風・雪・紫外線といった「自然の猛威」と直接対峙する防衛最前線。

素材の進化、工法の進化、そして技術者の誇りが織りなす板金工事の歴史は、まさに暮らしの安全を支えてきた記録でもあります。

次回は、そんな板金工事で「プロが守る鉄則」について、実際の施工現場の目線でご紹介していきます!

 

 

次回もお楽しみに!

 

 

 

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